酒は百薬の長と言いますが、適量の飲酒は認知症リスクなど脳への良い影響ってありますか?

酒は百薬の長と言いますが、適量の飲酒でも脳機能への影響があるって本当ですか?認知症リスクもありますか?

私的背景

お久しぶりです。けいしゅけです。

久しぶりにブログが書けるやん!!ってテンション上がってます。

クリスマスっちゅう事で自宅でパーティーをしたわけですが、シャンパンではなく、シャンメリーを飲んでます。

そう、僕はお酒が飲めないです!めっちゃ弱いんです。

 

けど、飲み会に行けば飲みます。みんなで飲むお酒は美味しいですよね。

 

そういえば「酒は百薬の長や!」と聞いたことがあるのを思い出し、PubMed検索をしてみたらなんか出てくるかなぁと遊んでみたところ、見つかった論文があったので書こうと思います。

僕自身を例としてPECOを考えます。

  • P : けいしゅけ(34歳男性。お酒は普段から飲まない。酒は弱い。飲むなら少量で缶ビール350mL1本で十分幸せな気分になれる)
  • E : 酒は百薬の長や!ということを信じて、毎日少量のお酒をたしなんでみる
  • C : ワシは酒が飲めんのじゃ~!って事で、特に飲み会以外などで無理に晩酌などをせずにこのまま過ごす
  • O : 65歳になったころの認知症発症リスクは下がるのか?

これを背景として、それに当てはまるっぽい論文を探してみます。では、いきます。

論文タイトル:Moderate alcohol consumption as risk factor for adverse brain outcomes and cognitive decline: longitudinal cohort study

BMJ. 2017 Jun 6;357:j2353. doi: 10.1136/bmj.j2353.

PMID: 28588063 PMCID: PMC5460586

全文リンク

けいしゅけ

ザックリ読みたいので原文の下にGoogle翻訳した訳文を載せるで!厳密な日本語訳は目的としていないのでミスリードしない程度かなぁと思ったらGoogle翻訳の通りにしておきます。

目的

To investigate whether moderate alcohol consumption has a favourable or adverse association or no association with brain structure and function.

適度なアルコール消費が好都合であるか有害な関連を有するか、または脳の構造および機能との関連がないかを調べる。

研究デザイン

Observational cohort study with weekly alcohol intake and cognitive performance measured repeatedly over 30 years (1985-2015).

毎週のアルコール摂取および認知能力を30年間にわたって繰り返し測定した観察コホート研究(1985〜2015年)。

Multimodal magnetic resonance imaging (MRI) was performed at study endpoint (2012-15).

研究のエンドポイント(2012-15)でマルチモーダル磁気共鳴イメージング(MRI)を行った。

設定

Community dwelling adults enrolled in the Whitehall II cohort based in the UK (the Whitehall II imaging substudy).

イギリスに拠点を置くWhitehall IIコホート(Whitehall IIイメージングサブプログラム)に加入しているコミュニティ在住の成人。

参加者(患者)

550 men and women with mean age 43.0 (SD 5.4) at study baseline, none were “alcohol dependent” according to the CAGE screening questionnaire, and all safe to undergo MRI of the brain at follow-up.

調査のベースライン時に平均年齢43.0人の男女550人(SD 5.4)で、CAGEスクリーニングのアンケートによれば、「アルコール依存」はなく、フォローアップ時に脳のMRI検査を受けることができる。

Twenty three were excluded because of incomplete or poor quality imaging data or gross structural abnormality (such as a brain cyst) or incomplete alcohol use, sociodemographic, health, or cognitive data.

不完全または不良な画像データまたは肉眼的構造異常(脳嚢胞など)または不完全なアルコール使用、人口動態、健康、または認知データのために、23人が除外された。

主要アウトカムの指標

Structural brain measures included hippocampal atrophy, grey matter density, and white matter microstructure.

構造的脳尺度には、海馬の萎縮、灰白質密度、および白質微小構造が含まれた。

Functional measures included cognitive decline over the study and cross sectional cognitive performance at the time of scanning.

機能的尺度は、研究に対する認知低下および走査時の横断的認知能力を含む。

結果

Higher alcohol consumption over the 30 year follow-up was associated with increased odds of hippocampal atrophy in a dose dependent fashion.

30年の追跡期間にわたるアルコール消費の増加は、海馬萎縮の増加した用量依存性様式と関連していた。

While those consuming over 30 units a week were at the highest risk compared with abstainers (odds ratio 5.8, 95% confidence interval 1.8 to 18.6; P≤0.001), even those drinking moderately (14-21 units/week) had three times the odds of right sided hippocampal atrophy (3.4, 1.4 to 8.1; P=0.007).

1週間に30単位を超える者は、禁酒者と比較して最もリスクが高く(オッズ比5.8、95%信頼区間1.8〜18.6; P≦0.001)、適度に飲酒した人(14-21単位/週)でも、右側海馬萎縮(オッズ比3.4、95%信頼区間1.4〜8.1; P = 0.007)の3倍のオッズを示した。

【*ここで書かれている1単位とは、アルコール量で 8 g ➡ アルコール度数 5% のビール 200 mL 相当で計算されています。】

There was no protective effect of light drinking (1-<7 units/week) over abstinence.

禁酒を上回る保護効果を軽い飲酒(1~7単位/週)に認められなかった。

Higher alcohol use was also associated with differences in corpus callosum microstructure and faster decline in lexical fluency.

高アルコール使用はまた、脳梁の微細構造の相違および語彙の流暢性の急速な低下と関連していた。

No association was found with cross sectional cognitive performance or longitudinal changes in semantic fluency or word recall.

横断的な認知能力や、流暢に意味のある言葉を口にする能力の経時的変化、言葉を思い出す能力との関連は見出されなかった。

結論

Conclusions Alcohol consumption, even at moderate levels, is associated with adverse brain outcomes including hippocampal atrophy.

中程度のレベルであっても、アルコール消費は、海馬の萎縮を含む有害な脳転帰と関連している。

These results support the recent reduction in alcohol guidance in the UK and question the current limits recommended in the US.

これらの結果は、英国におけるアルコールガイダンスの最近の削減を支持し、米国で推奨されている現在の制限に疑問を投げかけています。

問題の定式化

  • P : 平均年齢 43.0 人の男女 550 人(アルコール依存なし、男性 80.5 %、喫煙率 4.2 %、平均血圧 140 ちょい、向精神薬を飲んでいる割合 14 %、大うつ病罹患歴あり 18 %、既婚率 73.8 %)
  • E : 週に 30 単位以上の飲酒をするアルコール多量摂取群
  • E : 週に 14 ~ 21 単位の飲酒をするアルコール適量摂取群
  • E : 週に 1~7 単位未満の飲酒をするアルコール少量摂取群
  • C : アルコール群非摂取群(週1単位未満のアルコール摂取群)
  • O : 海馬萎縮リスクは増えるか?

チェックポイント

研究対象集団(PECOの”P”)の代表性:外的妥当性が高いか?つまり一般人口に研究対象集団が近いか?

 ➡ 論文の本文中に、「サンプルはコミュニティに住む人々から構成されていましたが、イギリスの人口を代表するものではないかもしれません。との記載あり。

パッと見た感じ、体重とか他の疾患での服薬などについての記載が見当たらないのが気になりました(見落としているだけならご指摘ください。)

交絡への配慮は?

 ➡  先述の通り。男性に偏っているし、体重などの他のリスク因子についてあんまり記述がない。

結果の追跡はどうなっている?

➡ 平均追跡期間30年間の前向きコホートである。これが途中でやめずに、読もうと思った理由です。ひとまず長期的なアルコール摂取の影響の大きさの雰囲気を知るにはいいかもと。

曝露の定義は?

➡ アルコール摂取1単位を、アルコール量で 8 g アルコール度数 5% のビール 200 mL 相当で計算し、週当たりの単位数で定義。

感想など

論文の結果のPECOは

  • P : 平均年齢 43.0 人の男女 550 人(アルコール依存なし、男性 80.5 %、喫煙率 4.2 %、平均血圧 140 ちょい、向精神薬を飲んでいる割合 14 %、大うつ病罹患歴あり 18 %、既婚率 73.8 %)
  • E : 週に 30 単位以上の飲酒をするアルコール多量摂取群
  • E : 週に 14 ~ 21 単位の飲酒をするアルコール適量摂取群
  • E : 週に 1~7 単位未満の飲酒をするアルコール少量摂取群
  • C : アルコール群非摂取群(週1単位未満のアルコール摂取群)
  • O : 海馬萎縮リスクあり(オッズ比5.8、95%CI 1.8~18.6、P≦0.001)
  • O : 右側の海馬萎縮リスクあり(オッズ比3.4、95%CI 1.4~8.1、P=0.007)
  • O : 禁酒を上回る保護効果なし

こんな感じかなぁと思います。

僕についてのPECOは

  • P : けいしゅけ(34歳男性。お酒は普段から飲まない。酒は弱い。飲むなら少量で缶ビール350mL1本で十分幸せな気分になれる)
  • E : 酒は百薬の長や!ということを信じて、毎日少量のお酒をたしなんでみる
  • C : ワシは酒が飲めんのじゃ~!って事で、特に飲み会以外などで無理に晩酌などをせずにこのまま過ごす
  • O : 65歳になったころの認知症発症リスクは下がるのか?

こうだったので、年齢があんまり合ってないですね。しかし、自分は論文のE群として見立てれば、ひとまずこのまま別に普段は飲まず、機会があればお酒を飲む生活をすることで海馬ちゃんの委縮リスクは最小限にできるかもしれへんなぁ~。

そう思いました。

酒は百薬の長とは言えない?

とりあえず、脳機能への影響と言う切り口から言えば、お酒は脳の機能をポジティブな方向にもっていく力はないのかもしれません。

が、しかし。

多量のお酒は慎んだ方が良いっぽいのは異論は無かろうと思いますが、適量の飲酒は我慢してストレスが溜まる!となるようなら別にいいんじゃないのぉ~?とも思える結果だと思います。

ストレスと認知症についての論文を今度読んでみます。たしかストレスには認知症へのリスクがあった気が・・・。

まぁ、これからもゆるっと読んでいきます。

けいしゅけ

今回の記事はいかがでしたか? アナタのお役に立てていれば幸いです!

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1 Comment

ユウナ

適度な飲酒でも、脳の海馬に影響があるんですね。
ちょっとビックリしました。

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