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毎日30分の運動すれば死亡&心臓病リスクは下がりますか?


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私的背景

最近、秋になって外を歩くのが気持ち良いので、運動と健康に関する論文を探してみようと思い、ヒットしたものを載せてみました。

論文タイトル:The effect of physical activity on mortality and cardiovascular disease in 130 000 people from 17 high-income, middle-income, and low-income countries: the PURE study.

Lear SA, et al.

Lancet. 2017 Sep 21. pii: S0140-6736(17)31634-3. doi: 10.1016/S0140-6736(17)31634-3. [Epub ahead of print]

PMID: 28943267

DOI: 10.1016/S0140-6736(17)31634-3

全文リンク

背景

身体活動が主にレクリエーションである高所得国では、身体活動が心臓血管疾患(CVD)に対して保護効果を有するが、身体活動が主として非娯楽である低所得国でもこれが観察されるかどうかは不明である。

本研究は、異なる経済的レベルの国々で異なる量および身体活動のタイプが死亡率およびCVDの低下に関連するかどうかを調べた。

方法

この前向きコホート研究では、17カ国(カナダ、スウェーデン、アラブ首長国連邦、アルゼンチン、ブラジル、チリ、ポーランド、トルコ、マレーシア、南アフリカ、中国、コロンビア、イラン、バングラデシュ、インド、パキスタン、ジンバブエ)から研究対象患者が選ばれた。

各国の中で、選択された都市や町周辺の都市部と農村部が地理的多様性を反映して特定された。これらのコミュニティの中で、本研究は35歳から70歳までの人で、現在の住所で少なくとも4年間は生活しようとする人を研究対象に選んだ。

身体活動の総量は、国際身体活動質問票(IPQA)を用いて評価した。既存のCVDを有する参加者は分析から除外された。

死亡率およびCVDは、平均6・9年のフォローアップの間に記録された。フォローアップ中の初回臨床転帰は死亡率と主要なCVD(CVD死亡率、心筋梗塞の発症、脳卒中、または心不全)であった。

死亡率およびCVDに対する身体活動の影響は、家庭、地域社会、および国のクラスタリングを考慮に入れた社会人口統計的要因および他の危険因子について調整された。

発見

2003年1月1日から2010年12月31日までの間に168,916人の参加者が参加し、そのうちの141,945人が国際身体活動質問票(IPAQ)を完了した。

分析は既存のCVDがない130,843名の参加者に限定された。

低い身体活動(600未満の 代謝相当量[MET]×分/週 または 150分未満/週の中強度身体活動)と比較して、

中程度身体活動(600-3000 MET×分 または 150-750分/週の中強度身体活動)と、

高い身体活動(3000以上 のMET×分 または 750分/週以上の中強度身体活動)は、

死亡率の段階的減少と関連していた(ハザード比 0,80、95%信頼区間 [0.74-0.87 ] および ハザード比0.65、95%信頼区間[0.60-0.71 ];有意水準はp <0・0001)、主要CVD(ハザード比 0,86、95%信頼区間 [0.78-0.93 ] ;有意水準 p <0・001)であった。

高い身体活動は、高所得、中所得、低所得諸国でCVDと死亡のリスクの低下と関連していた。

身体活動指針に合致していないための調整された人口寄与割合では、死亡率が8・0%、主要なCVD発生率が4・6%であった。そして、高い身体活動を満たさない場合では、死亡率が13.0%、主要なCVD発生率が9.5%であった 。

レクリエーションと非レクリエーションの両方の身体活動はメリットと関連していた。

解釈

低所得・中程度所得・高所得国の個人において、レクリエーション・非レクリエーション身体活動の増加は、より低い死亡率やCVDイベントリスクと関連していた。

身体活動の増加は、中年における死亡およびCVDを減少させることができる、単純で広く適用可能な低コストのグローバル戦略である。

問題の定式化

  • P : 心臓病既往のない 130 843 人の患者。17ヶ国:高所得国3カ国(カナダ、スウェーデン、アラブ首長国連邦)、高中所得国7カ国(アルゼンチン、ブラジル、チリ、ポーランド、トルコ、マレーシア、南アフリカ)、低中所得国3カ国(中国、コロンビア、イラン)、低所得国4カ国(バングラデシュ、インド、パキスタン、ジンバブエ)。 それぞれ地理的多様性を考慮して特定された都市部および農村部に4年以上居住する35〜75歳の住民が対象。身体活動の総量は、国際身体活動質問票(IPQA:International Physical Activity Questionnaire)を用いて評価した。
  • E : 30分/1日以上の運動あり
  • C : 30分/1日以上の運動なし
  • O : 死亡率、心臓病発症リスクを下げるか?

チェックポイント

研究対象集団(PECOの”P”)の代表性:外的妥当性が高いか?つまり一般人口に研究対象集団が近いか?

 ➡ 多くの国で実施されている点。年齢、性別、所得区分や教育レベル、心臓病や脳卒中の家族歴、高血圧、糖尿病、喫煙、代替健康食指数(Alternative Healthy Eating Index)、BMI指数などが解析されており、その点では外的妥当性は高いように思われる。

でも、気になるのがn数のバランス。

本文のTable1を見ると高い身体活動群の人数が多くて(N=57864)、低い身体活動群群の人数が少ない(n=23631)。

どっちかっていうと、日本人の僕から見ると運動指数が少ない方が一般的なイメージがあり、外的妥当性が国によって合わない可能性があると思われます。

交絡への配慮は?

 ➡  Methidsに死亡率およびCVDに対する身体活動の影響は、家庭、地域社会、および国のクラスタリングを考慮に入れた社会人口統計的要因および他の危険因子について調整された。と記載あり。

 

感想など

毎日30分の運動すれば死亡&心臓病リスクは下がりますか?という問いに対する答えは、ざっくり言うと「No」という印象。

もっと動かなきゃダメそうです。

がっつりと論文抄読して読み込んだ結果を載せるよりも、リンクから論文へたどり着いていただくのが趣旨なので割愛している部分がありますが、中強度の運動を週当たり750分(5日間運動するなら1日あたり150分=2時間半)するとCVDリスクを20%ほど下げられることを示唆しています。➡これは論文中でいうところの、強い身体活動に分類されるものです。身体活動は中等度からリスクがさがるとの示唆。

運動と言っても、通勤や家事などの非レクリエーション活動も含まれるのがポイントっぽいです。つまり、意識的に運動をしようと思ってする時間が週に750分以上である必要はなく、事などで体を動かしているならばそれも週当たりの運動量に入るという事です。

やっぱり、そこそこ体はアクティブな活動で動かしてあげる方が体に良いって事でしょうか。薬剤師なら忙しい時間帯にバタバタと調剤室を動き回ると、なんやかんやでクリアできちゃうかもしれませんね。

 

・・・まぁ、目新しい発見がある訳でもない感じですが、数値でリスク低減の程度がふわっと分かった感じになる上では読んでもいいかなぁという論文でした。

 

ちなみに身体活動指数については厚生労働省のページが参考になるのでリンク貼っておきます。

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